「頭像の仕事」本郷 寛 彫刻展

11月17日の午後のひと時、銀座8丁目のギャラリー「せいほう」で開催されている標記の彫刻展へ行ってきました。本郷先生には医科歯科大学のときに、授業のことや連携のことで、いろいろとお世話になったのです。でもそんなことはさておき、塑像の実習で頭像を作っている身にとって、その道の先達の作品を鑑賞することは、とても大事なことなのです(多分)。

というわけでギャラリーに入ると10点の作品が並んでいました。1973年の学生時代に制作したものから、2016年の最近作まで。
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窓際にあったのが「エミ」と名前が付けられた1973年の作品で、素材はFRPとありました。繊維強化プラスチックの略だそうです。彩色してあるのだと思われます。
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入り口から入ってすぐにある作品は1976年の作品で「なつ」と名前がつけられていて、こちらは乾漆です。
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隣にあるのは「杜」という名の2016年の作品で、こちらも乾漆です。
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「ゆう」とあるのは石膏像でした(1982年制作)。
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ブロンズもありました。これは「標」というタイトルの男性の頭像です(2011年)。
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石膏を除いて、FRPでも乾漆でもブロンズでも細かく彩色してあるようで、見た目の質感が同じになるようにしてある印象です。それによってとても落ち着いた風合いを生むとともに、対象の持つ雰囲気を伝えている気がしました。

そんなことを感じつつ、形をどう捉えているかを、後ろから横から下からと眺めました。次回の塑像実習のヒントを少しは得られたかしら、、。

一通り見終わった後、ギャラリー「せいほう」の田中さんとお話をして、作品にまつわるいろいろなお話を聞きました。ありがとうございました。