塑像実習第6回

塑像実習第6回目がありました。もう実際の制作は先週で終わりで、今回は講評と作品を元に戻す(つまり壊す)作業です。

いつもの部屋ではなくビデオが移せる部屋に移動し、最初に今日の段どりの説明がありました。ついで先生方が採点をしている間に、以前録画したビデオを使って石膏取りの説明です。粘土の作品は普通は石膏取りをするのだけれど、この授業では時間がないのでそこまではやれません。そこで2010年度に小生が最初に作った作品を東京芸大の舘山先生の部屋(というか制作室)に持ち込んで、夏休みに石膏取りをした過程をビデオ撮影したものを編集して15分ほどにまとめたものを使い、出演者である小生が説明をしました。石膏取りをしたのは、もう4年以上前になるんですね、懐かしい。

採点が終わり、制作室へ戻って作品を並べ、その前にみんなが並んで座り、講評会が始まりました。学生一人一人が自分の作品を改めて眺め、制作過程や出来栄えについて感想や思いを述べていき、先生が講評をしていきます。

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DSCF0005モデルさんは2人いて、6人づつ(確か)がそれぞれのモデルさんを見ながら制作しているのですが、一つとして同じものがない、というかそれぞれが個性あふれる表情をしています。ということはどれもモデルさんの雰囲気を出していないというわけです。もちろん小生のものもです。

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最後に小生の作品も講評のために真ん中へ移動させ、自分としては失敗作で、荒付けからの最初の過程が不十分だった、基礎が大事なんだと感じたと述べました。舘山先生は作品には特に触れずに、全体的な講評をして締めくくりました。

みんな、自分の作品を記念撮影しています。先生も記録としてそれぞれの作品を撮影します。小生も作品をちょっとアングルを変えて撮影しました。正面から見るとどうも男っぽいので、それを隠すためです。

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いよいよ壊しに入ります。4週間かけて作った作品は、あっという間にもとの粘土に戻りました。小生は、自分の作品は壊さず、欠席した学生さんの作品を壊しました。最後に部屋を掃除して、6週間の塑像実習はおしまいです。いろいろありがとうございました。

講師控室の戻って、舘山拓人先生、藤原彩人先生と雑談。これが楽しいのです。受講者の身分でありながら、講師室で先生方と雑談できる、結構刺激的な時間です。大学へ入学する前の基本を修業のように叩き込んだこと、それは対象をあらゆる角度から観察し、本質に迫るように表現することで、個性はその上にこそ盛られること、だそうです。修行の過程での形の本質を再現することは、色や陰影に惑わされずに、形そのものを再現する3Dプリンターによる作品出力に似ているとのこと。いつも感じるのですが、対象を観察して、表現するのか説明するのかの違いはあるものの、芸術全体とまではいわないけれど彫刻と自然科学は、どこか相通じるものがある、ということです。

来年はまた後半が1月からは始まります。そこにも参加させていただこうと思っています(厚かましくも)。これまでの指導をありがとうございました。


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